臼歯は、犬歯の後ろにならんでいる歯のことをいいます。他のどの歯よりも大きく、ガッシリしていて、そしゃく能力も一番大きい歯です。このうち、後方の大きいものを大臼歯といい、上下のアゴに左右3本ずつ生えています。 その中の第一大臼歯と呼ばれるものが「六歳臼歯」です。「六歳臼歯」というニックネームがついている理由は、その名の通り6歳頃に生えてくるからです。この歯は最初の永久歯として生えてきます。ですからもう生えかわることはありません。
六歳臼歯は、食べ物を噛んだり、砕いたり、すりつぶすといった働きをします。そして、永久歯の歯列(大人のアゴや歯ならび)のサイズを決める重要な役割も担っています。 もし六歳臼歯をむし歯で早々となくしてしまったりすると、大人の歯ならびのための『軸』をなくすようなことなので、歯列はガタガタになるともいわれます。このように六歳臼歯はとても大切な歯です。大事にしたいですね。
ところが、この歯が生えてくる年頃は、まだ歯磨きが下手で口に食べカスを残したり、お菓子の大好きな年齢でもあります。それに、この六歳臼歯はミゾも多いので歯垢もつきやすいのです。そのため、この歯は歯の中でも一番短命で、寿命は40年ともいわれています。くれぐれもむし歯や歯周病にならないように気をつけましょう。
六歳臼歯が生えはじめたら要注意。約半分ほど生えた状態でもむし歯になります。六歳臼歯は奥にあるので歯磨きにも特に気を遣ってください。また、定期的に検診を受けてください。半年に一度位診てもらうのがベストです。
乳歯は人間にとって最初に生えてくる非常に大切な歯です。妊娠して2〜3カ月で、全ての乳歯の歯胚(歯芽)ができ始めます。4〜6カ月位の胎児の頃に、それが石灰化し始めるのです。そして赤ちゃんが生まれ、かわいい歯が生えてくるのは5〜10カ月の頃です。下の歯から順に生え、3カ月位遅れて今度は上の歯が生えてきます。全部で20本、だいたい生えそろうのは2歳半前後になります。
永久歯との生えかわりの時期は、乳中切歯・6〜7歳、乳犬歯・9〜12歳、乳側切歯・7〜8歳、第1乳臼歯・9〜11歳、第2乳臼歯・10〜12歳です。