健康を守るためには抜歯することがあります
永久歯を抜けば歯はもう生えてきません。誰もが「歯を抜くのはできるだけ避けたい」と思います。しかし病気の状態によっては、お口の健康を守るためにも抜歯が必要です。抜歯の必要性をご理解ください。
こんなときは抜歯します
- ひどいむし歯で歯がほとんどなくなっているとき(歯冠崩壊)。神経(歯髄)も死んでいます。放置すれば歯の根の先に細菌が巣をつくり(根尖病巣)、幹線が全身にひろがる可能性もあります。歯を残すのは無理な状態です。
- 歯周病が進行し、歯の根が溶けて歯がグラグラしているとき。このままでは健康な歯や歯肉まで病気になってしまいます。これ以上悪化させないために抜歯します。
- 歯肉に埋まっている歯(埋伏歯)やねじれて生えている歯は、隣の健康な歯や歯肉に悪い影響を与えます。かみ合わせの点でも問題です。このような歯は抜歯の対象です。
- 智歯(親しらず)は、歯列の一番奥にあって、みがきにくく衛生管理がとても難しい歯です。また反対側に咬み合う歯が生えていなかったり正常な状態に生えていないことが多く、咬み合わせの点でも問題です。こうした事情から親知らずは抜かれます。
- 歯が正しい位置に生えていないとき。このままでは隣の歯や咬み合せによくありません。矯正のために抜歯します。
- 歯の根が割れたり折れたりしている歯は、周囲の組織に炎症がおきやすく、ほかの歯へも悪い影響を与えるので抜歯します。