食事が終わると食器を洗い、一日の疲れをとる入浴が体を快適にするように、入れ歯もお手入れされたがっています。

使用中の入れ歯を取り出し、ガーゼの様なもので丁寧(ていねい)にふき取ると、ガーゼにやや粘性のあるものが付着します。これが細菌の住処になる可能性があります。ここに棲(す)みつく細菌が、残っている歯に悪さをしたり、風邪(かぜ)をひきやすくしたり、風邪を長引かせる可能性があります。

入れ歯を実際に使用し、入れ歯の日常の手入れが出来るのは患者さん自身です。

入れ歯は、取り出してお手入れが出来ますから、お口の中の歯磨きよりはより容易に実際に入れ歯を見ながら丁寧にブラッシングが出来ます。この際にあまり力を入れずに人工歯と人工歯の間などに注意を向けていただきたいと思います。取除き難い部分には、爪楊枝(つまようじ)のようなものを使うこともできます。

分からない点は、歯科医師や歯科医院のスタッフの皆さんに気軽に質問し、入れ歯を可愛がってください。

薬局や歯科医院の受付で、入れ歯の洗浄剤などが販売されています。また最近では、家庭用の超音波洗浄器の広告なども眼を引きます。これらを上手に活用し、入れ歯を生活のお供にしてください。

そして、定期的に歯科医師の検診をお受け下さい。