雪も溶け、日に日に温かさを感じながら春の訪れを待っている今日この頃です。

今回は、治療後の“歯の痛み”と“歯のしみ”についてお話いたします。虫歯の部分が深い時は、その部分を大きく削らないといけません。そのため歯の中の神経に近くなることにより、外からの刺激で痛みやしみを感じることがあります。このような治療をする時は麻酔を使い痛くないようにして行います、そしてむし歯の部分をとった後には神経を助ける薬を塗り、その上にセメントを詰めるようにします。このようにして歯の中の神経が働いて第二象牙質を形成してくれることにより、次第に痛みやしみる症状はなくなります。

この時の注意点ですが、神経が正常に働いて助かってくれるといいのですが、逆に無痛的に神経が死んでいってしまうこともあります。このような場合は後にその歯に痛みを感じたり、腫れて浮いてしまうような症状が表れることもあります。こうなると歯に穴を開けて根の治療をしないといけなくなります。また、この根の治療の最後に神経のあった部分を埋める治療があります。この時の材料が根の先に刺激を与え、治療後に歯を噛んだ時に痛みを感じることもありますが、これも一週間もすれば普通に痛みはなくなります。このように治療後も痛みが出ることはあります。

3月は卒業などで慌ただしい時期ですが、新年度を迎えるにあたり是非一度歯科検診を受け、お口の中を良く把握し、健「口」な状態で
新しい生活を送れるようにして頂きたいと思います。

治療したのに歯がしみて痛みます。どうして?

心配ありません。第二象牙質ができるまでの我慢です。

むし歯の修復治療をしたあとの患者さんから、「むし歯を治したはずなのにしみたり痛んだりしますが大丈夫ですか?」と質問されることがあります。
これは治療の方法と歯の構造によるもので、しばらくするとごく自然にしみたり痛んだりすることはなくなりますから心配いりません。

第二象牙質

大きなむし歯は深く広く削ります

私たち歯医者は、患者さんの歯をできるだけ残したいと考え。「削るのは最小限に」を心がけています。しかし、病気の広がりを防ぐために
どうしても大きく削ることもあります。そのため歯の神経の知覚まで削ることになります。治療後の歯は、神経に近くなった分だけ刺激がすぐ伝わる
ので、軽い痛みやしみる症状が出やすいのです。


第二象牙質

金属の修復物がより刺激を伝えます

金属の詰め物や被せものは、冷たい熱いなどの刺激をよく伝えます。
神経に近くなっていてしかも刺激をよく伝える修復物が入っていると、 刺激の伝わりやすさは増しますから痛みやしみる症状が強く出ます。


第二象牙質ができます

第二象牙質

しばらくすると歯は神経を刺激から守ろうとして、歯髄(歯の神経)を囲むように第二象牙質と呼ばれる新しい象牙質を作ります。これができるに つれて、次第に痛みやしみる症状は消えてゆきます。


骨コツ!カルシウム

カルシウムは吸収率が悪く、牛乳・乳製品で50%~60%、その他の食品で15%~30%だそうです。でも不足しているからと、 補助食品などで一度にたくさん摂るのは禁物。吸収できるカルシウムの量は限られていて、摂りすぎは病気の原因にもなりかねません。
毎日のバランスのとれた食事が基本。コツコツと積み重ねが大事なのです。