食事の後、お口の中はどうなってるの?

酸性・中性・アルカリ性とpH(ペーハー)濃度

お口の中は、ふだんは中性(pH7ぐらい)に保たれていますが、食事をとると数分で酸性に傾き、pH5.7でこどもの歯が、5.5になると大人の歯も「脱灰」(だっかい=歯の表面のエナメル質が壊れ、とけること)が始まります。
しかし、唾液のパワーで30分もすると中性にもどり、「再石灰化」を促します。
とはいえ、口の中に食べかすが残っていたり、いつまでも食べていたり、缶コーヒーやスポーツドリンクなど、砂糖の入った飲み物をしょっちゅう口にしたりすると、口の中の酸性度が高いままで、プ ラークの中にいるむし歯菌が酸を出して脱灰の時間が長くなり、むし歯の危険性が強まります。

図1 酸性とアルカリ性

酸性とアルカリ性 図

食事回数とだらだら食いに要注意

むし歯菌は食物のなかの砂糖からバイオフィルムをつくり、酸を出します。「おやつ」は生活のなかに潤いを与える「甘い」魅力ですが、同時にむし歯菌にとっても格好の活躍の条件になるのです。
大切なことは、「食事回数」と「だらだら食い」に注意するということ。また、同じ「甘み」でも、キシリトールなど、酸も「ネバネバ」物質もつくらない甘味料を使った食品を選ぶことも大切です。そして唾液がいっぱい出るよう、よく噛んで食事をしましょう。

図2 ステファンカーブ

ステファンカーブ 図